1日目 頭を緩めてホルモン分泌
2日目 首を伸ばしてストレス解放
3日目 肩を開いて酸素を皮膚に届ける
4日目 冷え取りでアレルギー反応を抑える
5日目 薬と上手につきあう背骨ひねり
6日目 骨盤調整で皮膚の排毒を減らす
7日目 背骨を緩めて自律神経を整える
特別編1 ツボで「かゆみ」を緩和する
特別編2 スキンタッチで「子供ケア」
今日は【 メルマガ講座 】の5日目。
「今回こそは短くまとめる!」と思っている、鍼灸師の伊東 歩です。
メールでもお伝えしましたが、あなたの肩の高さは、左右揃っているでしょうか?
この記事では、アトピーの薬と上手につきあうためのセルフケアをお伝えします。
Contents
アトピーと薬と姿勢の関係
どうして姿勢が歪むのか
- 肩の高さ
- 足の長さ
- 耳たぶの左右差
- 鎖骨の傾き
- 足裏の硬さ
など、姿勢の歪みの「目印」は身体のいろいろな所にあります。
ではなぜ、人の身体は歪むのか。
習慣?
遺伝?
年齢?
原因はさまざまありますが、いわゆる「アトピー姿勢」と言われている
右肩下がり
の姿勢の原因は、肝臓です。
弱い内臓をかばう姿勢
あなたにも経験があると思いますが、お腹が痛くなったとき、どんな姿勢になりますか?
きっとお腹を守るように、手を当て、背中を丸めるでしょう。
これは生物の本能。
ということは、肝臓のある右側を守るために右肩が下がっている。
さらには、右側を守るために、どちらかの肩が前に出ている。
これは防衛本能からくる姿勢の歪みなのです。
アトピーの人が弱っているのはどこ?
たとえば、身体の痛みで困っている人の施術をしていると、
- 一次被害
- 二次被害
といった分け方ができます。
一次被害…最初に問題のあった部分だけが痛い。
二次被害…最初の問題を「かばう」ことで生じる問題。
で。
先ほどもお伝えしましたが、アトピーで悩んでいる人に圧倒的に多いのが肝臓の弱りや機能低下。
肝臓の弱りが「一次被害」だとしたら、
その肝臓を「かばう」ような姿勢による問題が「二次被害」。
薬などで弱った肝臓と、それをかばう姿勢は悪循環となり、結果的にアトピーの状態が慢性化してしまいます。
アトピーの薬はどこで解毒するのか
薬や有害物質の蓄積
なぜ、肝臓が弱っているのか。それは
- 体質
- ストレス
- 食事
- 薬
など理由はいくつかありますが、
その中でも成人アトピーの場合、ストレスが大きく関わっています。
あとは、ステロイドや抗ヒスタミン薬、免疫抑制剤などを長く使っていると肝臓の負担が増加。
そこに、加工食品などを日常的に食べていると、さらに負担が溜まってしまいます。
解毒を担当する臓器「肝臓」
アトピーの薬をはじめ、食品や水、空気などに含まれる身体にとっての「毒」は、肝臓で解毒処理をします。
しかし当然、無限に処理できるわけはなく、
- 量が多い
- 毒性が強い
- 長期間の摂取
などによって、少しずつ肝臓にダメージが積み重なってきます。
すると、処理しきれなくなった「毒」は「水毒」となり、出口を求めて体内を循環。
その出口のひとつが皮膚なのです。
ストレスによってアトピーの状態が左右されるのは、自律神経やホルモン分泌以外にも、肝臓の影響が意外と大きいんですね。
薬と上手につきあうために
わたしが行なっているアトピー専門整体では、薬の使用についてはクライアントさん自身にお任せしています。
施術によって肝臓の機能を上げるので薬を使っても問題ないということと、
何より、かゆみのストレスにって余計に状態が悪化するから。
ですから、薬と上手に付き合っていくためにも、肝臓の負担は減らすに越したことはありません。
これからお伝えするセルフケアで、肝臓の負担を減らして、皮膚から水毒を排出しなくてもいい身体をつくっていきましょう。
アトピー薬を解毒する「肝臓」を養う方法
外側からのセルフケア
さきほど、「一次被害」と「二次被害」のお話をしました。
- 肝臓が弱る
- 姿勢が崩れる
この2つは悪循環を起こしやすいので、まずは姿勢の崩れから整えましょう。
そのために使うのが、「陽陵泉(ようりょうせん)」というツボ。
もう、おなじみですね。
「どんだけ使うの?」
と思うのですが、
アトピーのセルフケアには本当に使えるツボなので、ぜひ覚えてください。
肝臓に負担がかかり解毒作用が落ちてくると、その肝臓をかばおうとして身体は右側に傾きます。
もし、あなたが鏡を見て右肩が下がっていたら、右の陽陵泉を刺激してください。
陽陵泉の属する胆経は身体の側面を通っていますので、左右のバランスをとるのは得意です。
長期間、右に傾いた身体は、
- 腸脛靭帯
- 大腿筋膜張筋
- 中殿筋
- 腹横筋
- 外腹斜筋
など側面の筋肉が硬く縮んでいます。
この状態が続けば肝臓は押しつぶされるので、さらに機能が低下(三次被害)。
ですから、ツボをつかって側面の筋肉をゆるめて、肝臓が復活しやすい姿勢をつくってください。
ツボの探し方・刺激の方法を忘れちゃったという人は、メルマガ1日目のこちらの記事
『ホルモン分泌を促すアトピーセルフケア』
をごらんください。
内側からのセルフケア
陽陵泉を使って姿勢を戻しやすくしたあとは、肝臓自体に血液を流し込んであげましょう。
太衝(たいしょう)という足のツボを、ちょうどポンプのように使うと新鮮な血液が肝臓に流れ込みます。
太衝の探しかた
足の親指と人差し指の間を指でなぞってください。
骨と骨の間をなぞっていくと、上の写真のあたりで「ボコッ」と山に当たります。
その山の手前の谷間で、押すとズーンと感じるところがツボです。
左右の足のツボを探して、どちらか痛い側のツボを押してみましょう。
押っぱなしより、「ぐ~っ ぱっ」という感じでリズムよく刺激すると効果的。
30秒くらいでオッケーです。
眼精疲労で困っているときにも、使えるツボです。
自律神経から肝臓を養う
アトピーのセルフケアをするとき、大事なのは自律神経のバランスを整えること。
肝臓の働きも、自律神経によって調節されています。
「自律神経の調節なんて、難しそう…」
と感じますが、大丈夫。
自分でできる方法として、背骨をひねることが手軽な調節方法です。
背骨の内側と外側には自律神経が通っています。
背骨が硬くなったり歪んだりして、神経を養う脳脊髄液の流れが滞ると、自律神経の働きが低下。
肝臓の解毒機能も落ちてしまいます。
そこで、背骨を柔らかくするために、「ぐいっ」とひねりましょう。
棒を使って肝臓を狙おう
ただ背骨をひねるだけでもいいのですが、どうせやるなら肝臓を狙ってひねりましょう。
ちょっと見にくいですが、背中の真ん中あたりに「肝兪」というツボがあります。
肩甲骨の下縁(女性だとブラのサイドベルトの高さ)から、こぶし1個分下のところ。
ここはちょうど肝臓の位置する場所なので、肝兪を中心に背骨をひねるのがおすすめです。
「つっぱり棒」や「杖」「ほうき」など何か棒をさがして、肝兪の高さに合わせて上の図のように背骨をひねってみましょう。
棒が背骨に当たるとポイントが分かるので、うまくひねることができるようになりますよ。
やり過ぎということは無いので、すき間の時間を使ってチョコチョコやってみてください。
終わりに
アトピーのセルフケアをするとき、肝臓を養うことはとっても大事。
とくに、ステロイドや免疫抑制剤、抗ヒスタミン薬などの薬とうまくつき合いたいという人は、ぜひ、ためしてみてください。
明日は「排泄」について。
肝臓の解毒とならんで、腎臓の排泄はアトピー改善にとって欠かせません。
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