1日目 頭を緩めてホルモン分泌
2日目 首を伸ばしてストレス解放
3日目 肩を開いて酸素を皮膚に届ける
4日目 冷え取りでアレルギー反応を抑える
5日目 薬と上手につきあう背骨ひねり
6日目 腰を使って本来の排泄を取り戻す
7日目 背骨を緩めて自律神経を整える
特別編1 ツボで「かゆみ」を緩和する
特別編2 スキンタッチで「子供ケア」
こんにちは。鍼灸師の伊東 歩です。今日はメルマガ講座の特別編その2。
アトピーのお子さんのセルフケアをご紹介します。
(乳児から12歳くらいまでのお子さん向けのケア)
Contents
子供アトピーのセルフケア
アトピーのお子さんは「敏感体質」
アトピーのお子さんをみていると、
「この子は敏感だな」
と感じることが多いです。
それは、人との接し方にも、環境との接し方にも言えること。
この「敏感さ」には、表目と裏目があります。
- 周りと調和を取ろうとする
- 変化を感じる感度が高い
- 正確さを好む
これらの表目は、裏目として自律神経に負担をかけます。
すると心身のバランスを崩しやすくなってしまうのです。
身体の変化の大きな子供の時期は、とくにこの裏目が出やすく、そのひとつがアトピー。
補えばいいだけ
アトピーのお子さんを連れてこられるお父さん、お母さんの言葉で多いのが、
- やはり遺伝ですか?
- 食べ物が悪かったのでしょうか?
- 育て方に問題があるのでは?
など。
とくにお母さんは、自分の責任を重く感じていらっしゃいます。
たしかに「敏感さ」は親子で似ていることが多いですが、たとえば
「この子が色白の肌なのはお母さんから引き継いだもの」
といった、変えようのないものではありません。
敏感なお子さんだったら、それをお父さん、お母さんが補ってあげればいいだけ。
自律神経を整えてあげよう
人間は、
- 気温
- 気圧
- 空気の質
- 住環境
- 周りの人
- 音
- 臭い
など、「自分」と「自分の周り」の違いを皮膚を通じて感じとります。
これが、『皮膚は第二の脳』と言われる理由ですね。
その違いを感じて、バランスを取るのが自律神経の役目。
敏感なお子さんは皮膚も敏感なので、少しの変化でも自律神経が働き、負担がかかりやすいんですね。
でもこれは、表目をみれば皮膚からの刺激に反応しやすいということ。
お父さん、お母さんの手で触れてあげれば、お子さんの肌は敏感に反応してくれます。
「なでる」だけでもいい
働き過ぎの自律神経を整えて、皮膚の敏感な反応を鎮めるには、
お子さんの肌を「なでて」あげましょう。
皮膚には『C触覚繊維』というものがあり、この神経が刺激されると、
脳の島皮質が反応して、ストレスを和らげ、乱れた自律神経を整えてくれます。
なでる時のコツ
アトピーのお子さんをなでる時のコツは、ゆっくりとなでること。
1秒間に5㎝進むくらいの早さでなでると、いちばんリラックスできるようです。
参考:『触れることの科学』デイヴィッド・J. リンデン(著)河出書房新社
やってみると、「けっこうゆっくりだな」と感じるはず。
当院でお子さんの施術をするときも、すべての手技をできるだけゆっくりすることを心がけています。
なるべくリラックスしてもらいたいですからね。
なでる場所はどこ?
アトピーが出ている所をなでる必要はありません。
リラックスさせて、自律神経を整えることが目的ですから。
そしてリラックスさせるためのC触覚繊維が多いのは、腕。
とくに肘から先にかけて密度が高いので、お子さんの腕をやさしくゆっくりと撫でてあげてください。
スプーンを使おう
うちは鍼灸治療も行っているのですが、お子さんに施術するときは『小児はり』を使います。
皮膚の中に鍼を入れるのではなく、色々な形をした金属の鍼で、皮膚の表面を刺激するのです。
その小児はりをセルフケアとして使えるように考案されたのが、「スキンタッチ」という方法。
『スキンタッチ』+『地域名』
で検索すると、近くの鍼灸師が主宰しているスキンタッチ教室を探すことができますよ。
おうちでできる簡単な方法としては、スプーンを使った刺激があります。
片手にスプーンを持ち、もう片方の手のひらと交互に肌をなでるのです。
歯ブラシも立派な道具に
- 寝つきが悪い
- イライラが強い
- かゆみが強い
- 顔がほてっている
などが気になるお子さんには、歯ブラシも使えます。
頭のてっぺんと、こめかみの所を
トントン
と軽く歯ブラシの毛先で刺激するのです。
歯ブラシのコツ
歯ブラシをぐっとにぎらず、人差し指と親指の2本で軽く持ちましょう。
揺らすような感じでトントンと当てると、お子さんは「気持いい」と感じます。
おわりに
お子さんのアトピーのセルフケアは、やさしく、ゆっくりとなでること。
あと、脳は母国語に反応します。
まだ言葉が分からなくても脳はリラックスしますので、声をかけながらケアしてあげてください。
少しでも、お子さんのアトピーが楽になれば幸いです。
まだメルマガ登録していないという方は、コチラからどうぞ。